絵画制作一覧

ご購入いただいた作品

先日の教室展中に、生徒さんの一人から
「ずっと気になっている絵があって、でももう無いですよね」
的なお話があり、伺ってみると手元にある作品だったので、
「ありますよ」
と伝えると、購入を考えているとのことで、後日2点貰い受けてくれることになりました。
どちらも、折に触れて「あの絵好き」と嬉しいお言葉を聞く機会の多い作品で、僕も気に入っていたのですが、もう描いてから多少年月が経っていて、なかなか展示する機会もなくなっていたので、今回こうしてお部屋に飾ってもらえることになって嬉しいです。

この一件があったからというわけではないですが、来年の個展では、いつもの空と女性のファタンジーアート以外に、もう少し幅広い題材の作品も並べようと思っています。
「自分はこれが描きたいんだ!」
というものが、ようやくある程度形にできるようになってきて、ちょっとだけ心に余裕が出来てきたのかもしれません。
無理に自分を変えようとしなくても、その時が来れば、自然と考え方って変わってくるものですね。


額装とは

絵描きは、よく自身の作品を我が子に例えて、「売れる:お嫁に行く」「額装する:おめかしする」なんて言い方をします。
言い得て妙、たしかにそんな心理になりますね。

ここしばらく生徒さんの教室展出展作の額装を何枚もお手伝いして、ふと、作品を料理に例えるのもありなんじゃないか、と。
どんなにおいしい料理でも、盛り付けたお皿が一流レストランの美しい食器なのか、スーパーのお惣菜コーナーの透明パックなのかで、全然味も変わってきますよね。
まあ、高級食器とまではいかなくても、せめて、プラスチックよりは陶器やガラスのお皿で食べたいというのが人情だと思います。

昨今は資材高騰で、額縁の値段もかなり上がっていて、今回の展示で主に書いてもらっているB4/F6に合う大きさは、ちょっと凝ったものだと一個1万円近くになってしまい、なかなか心苦しいのですが、きちんと絵に合わせて選んだ額に収まると、やはり絵自体の魅力も最大限に引き出されるので、そういうところも経験して感じてもらえるとうれしいです。

余談ですが、じゃあ、現代アートによくある、額装せずにパネルのまま展示しているのはどうなのか。
さすがに料理をテーブルに直ってわけにはいかないので、まあ白無地で何の装飾もない必要最低限のザ・シンプルなお皿に盛り付けたって感じでしょうか。
ただ、実際の展示では、額縁がない分、壁がお皿みたいなものなので、壁が汚れていたり、ピンの穴だらけだったりしたら、作品の魅力は半減です。
あと、キャンバスだったら、側面が釘打ち見せっぱなしなんてのは、料理の周りに包丁や計量スプーンが散らかっているような雑さを感じ、ちゃんと片付けてから出そうよ、と思ってしまいます。

せっかく見に来てくれるお客さんへのせめてものおもてなしとして、きちんと整えた作品を並べる。
上手い下手ではなく、そういう「できる限りの気配りをしました」という部分も、きっと見る人の心になにかしら響くのではないかと思います。

レイアウト作成のために、続々と送られてくる作品画像を見て、そんなことを考えてました。


パステル画

ちょっと考えていることがあり、パステル画(ソフトパステル)を試作中。
昔通っていた玉神先生のカルチャー教室では、水彩・パステルがメインで(僕は色鉛筆と油彩でしたが)、よく先生がパステル画の実演をやってるのを見ていたので、なんとなく描き方は頭に入っていたのと、確かホルベインのソフトパステルが書きやすいとオススメされていたのを思い出して、100色セットを購入。
一応バラでいろいろ試し買いしたのはあったので、改めて比べてみると、
・レンブラント(安い) 硬い
・ホルベイン(安い) 普通
・シュミンケ(吐きそうなくらい高い) 柔らかい
って感じ。
道具のせいで思い通りに描けないのはイヤなので、シュミンケもたまたま安く売っていたハーフの80色セットを一緒に購入。
ただ、ホルベインが意外とちょうどよくて、まだ未開封。

タッチを出して雰囲気で描くには、早く仕上げられるのがとにかく大きい。
それに仕上がりも、色鉛筆画で線が「残っちゃう」のと違って、意図して残すタッチは、いい意味ですごく人手を感じられて、手描きならではの味がある。
何より、直感的に絵を作っていけるのが、楽しい。

色鉛筆画とは違う場面での使用を想定しているので、展示発表の機会はないかもしれませんが、少し研究してみようと思います。